お知らせ

永源寺拝観のお知らせ

お釈迦様の生誕を祝う花祭りが過ぎて、境内の永源寺桜がまさに満開です。八重にも似た小柄な風体が、何ともいえずのどかな春の日に興趣を添えます。
4月8日快晴の中、午前10時より永源寺方丈で降誕会(花まつり)が営修されました。今年から新たに2名の雲衲(修行僧)が掛塔し、大きな声で読経をしながら、なれない足取りで行道をしておりました。
毎年4月1日から3日間、永源寺では万人講の法要が厳修されます。毎日朝の7時から地域の檀信徒の皆様が、塔婆を供養する為登山してこられます。法要は毎日8時、10時、13時、15時の4回金剛座の法要が行われ、3日目は朝10時から万人講満散法要の営修後、昼の13時より施餓鬼会と放生会が盛大に執り行われます。
いよいよ4月の新年度がスタートし、境内の永源寺桜やモミジの梢に新芽が芽吹いて参りました。

昨年コロナのため中止致しました第46回寂室禅師奉賛茶会を下記の日程で行います。

今回はできる限りソーシャルディスタンスやコロナ対策を行った上での開催となります。

各位様におかれましてもご理解、ご協力の程宜しくお願い申し上げます。

〈献茶式〉 表千家 左海 大 宗匠

抹茶席 3席

煎茶席 1席

番茶席 1席

点心席 1席

茶席券[前売]3,500円 [当日]4,000円

当日一席券 1,200円

 

臨済宗連合各派布教師 願成寺住職 中川詳心師の法話を投稿させて頂きます。中川師は永源寺派広島教区願成寺住職で昨年臨済宗連合各派布教師に任命されました。

       『こころをほどく』

                                                                広島県・願成寺 中川詳心

 新型コロナウイルス感染症が私たちの生活に大きな恐怖と様々な変化を与え始めてから一年がたちました。マスクを着けての外出は当たり前となり、友人などと会って話をする事もままならない日常が続いています。そんな時、ある方から次のような質問をいただきました。「新型コロナウイルス感染症の終息の目途が立たず、何かと不安になることが多いのですが、どうしたらこの不安が少なくなりますか?」という質問です。マスクの着用・三密の回避・不必要な外出の自粛など、様々な制限によってこころの窮屈さを感じることが多くありますね。すると、どうしても会話が減ってしまい、孤独を感じてしまうのが、自らを不安にさせている一つの要因になっていると思います。

 しかしこのような時だからこそ、改めて自分の生活に目を向けてみましょう。マスクなどの様々な制限によって、必要以上に言葉数が減ってはいませんか?挨拶やお礼の言葉など、ごく短い当たり前なことまで制限していませんか?

私たち臨済宗では坐禅を行いますが、坐禅の大切なポイントの一つが息を吐き切るということです。息を吐き切ることによって、新たな空気をしっかり吸うことが出来ると呼吸が深くなりこころも落ち着きます。それと同じように、挨拶やお礼などの言葉を口にすることによって、私たちのこころのつかえを言葉に乗せて吐くことが出来ます。そして何より相手があることですので、挨拶をすれば挨拶が返りますし、お礼を言えば笑顔が返ってくるはずです。こうすれば、私たちのこころのつかえがとれるだけではなく、笑顔が返ってくれば嬉しいですよね。そして相手の心をも解きほぐすことにもつながります。

こころがほどけた人が「ほとけさま」であると仏教ではよく言われます。しかし実は、自分のこころだけではなくお互いのこころを「ほどき」「ほどかれ」あっている関係にあることに気付くことが出来る人が「ほとけさま」です。笑顔が増えれば、コロナ禍での孤独感や不安もなくなっていくはずです。

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