今年も梅が満開です
方丈(本堂)と法堂(はっとう)の間にある小さな囲い庭に、「開山お手植え」とも呼ばれている、紅白一対の老梅があります。樹齢は定かでありませんが、幹ぶりを見ても相当な老木です。
梅の間には、俳聖 松尾芭蕉の
「こんにゃくの さしみもすこし 梅の花」
が刻まれた句碑が建てられています。
この句は、芭蕉が亡くなった妹への追慕の思いを込めしたためたもので、永源寺に来て詠んだのではありません。
適々、この句を墨書した軸を所蔵されている方があり、「永源寺=こんにゃくの名所」、「梅の花」になぞらえて、字を石に刻んで寄進をいただいたものだそうです。
二本の樹は、白梅のほうがやや開花が早く、紅白そろっての開花はなかなか珍しいものです。
この時期、永源寺の境内では企業の新入社員研修なども行われています。
挨拶の練習など、静かな山寺に一時元気な声が響き渡ります。
企業経営と禅寺修行、本来目指すものは全く相反していると言えますが、
しかし、どちらも「無心」に、「猛烈・綿密」に
取り組むということにおいて、通じ合うところがあるかもしれません。
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